開園のきっかけ
昨今、待機児童問題と併せて保育士不足が問題視されています。
保育業界というのは実は閉鎖的な業界で、古くからのしきたりや固定観念に雁字搦めにされています。
パワハラやいじめ、保育観の押し付けは意外にも日常茶飯事。また、運営側の偏った運営費の割り振りにより、全国的に人件費率が年々圧縮されています。その結果、保育者(保育士や栄養士、調理師等)が働きにくい環境が醸成され、保育士の退職に繋がっているのではないかと感じています。
保育者が働きにくい環境は、退職に繋がる前に、子どもたちへの余裕のない接し方に繋がります。
子どもへの虐待、置き去り等は、そういった保育士たちの心の闇が引き起こしている問題だと思ってやみません。そして心の闇は、時に子どもたちの保護者へも矛先が向きます。
共働きが当たり前となっている現代、働くために保育園を利用せざるを得ません。
しかし、保育所の運営上の都合により、家庭での金銭的・物理的負担が増えており、預かってもらうためのひと手間がかかるというのが現状です。
また、保育者とのコミュニケーション不足によるストレスも生じています。
保育に携わる者は、本来は純粋に子どもたちの成長を願い、
たっぷりの愛情を子どもたちに注ぐ保育を行いたいはずです。
保護者も生計を立てるため、そして日本経済の発展のために、
安心して子どもを預け、仕事に専念したいものです。
そこで私たちは保育者と保護者の目線で、新たな保育園を立ち上げることにしました!
「認可外」と聞くと、どこか質が悪い保育園のように聞こえてしまいませんか?
私自身、単純に「認可外」というワードに囚われて、認可外保育園は国や自治体からの認可がもらえなかった、言わば保育園の劣等生なのかなと考えておりました。
この度、弊社の新事業として保育園を立ち上げるに際して、改めて認可と認可外の違いを調べたり、実際に自治体に対して認可の申請も経験いたしました。
それらを経て感じるのは「認可外」だから悪い保育園なのかというと、決してそうではないということです。
認可と認可外の1番の違いは、国や自治体から施設の整備費や運営費に対して補助金がもらえるかもらえないかです。
例えば保育園を新しく建てる場合、認可の場合は建設費の最大7割が補助金で賄われますが、認可外の場合はすべて自費で建てなければなりません。
また、施設を運営する運営費(保育士さんのお給料や、園で使うシステム料、園児の教材や給食費等)も、認可の場合は園児1人につき約15~30万円の補助金がもらえますが、認可外の場合は0円です。つまり認可外保育園は保護者様から頂戴する保育料だけで園を運営しなければなりません。(企業主導型は例外)
そのため、認可外保育園では健全な園の運営を維持するためにも、認可保育園より高い保育料が設定されていることが多いのです。
弊社の運営する「三神ほーぷ保育園」の保育料も、近隣の市町の認可保育園の保育料と比べると、決して安くはありません。しかし、「自分たちの理想の保育を追求したい」という熱意を持った保育士さん主導で開園した園ですから、先生方の質には自信があります。認可外でありながら認可保育園と同基準の面積や保育士の配置基準を満たし、給食にも力を入れ、安全や衛生面でも劣ることがないよう配慮した保育環境を用意していますので、利用料に納得して大切なお子様を預けていただけるかと思います。
そして、当園には私自身の子どもや社員の子どもも預けるため、保護者の観点からも理想の園を追求し続けます。
認可外保育園は、入園するための厳しいルールがありません。就労をしていなくとも、当園の所在する吉野ヶ里町にお住まいでなくとも、定員の枠が空いていればどなたでもご利用いただけます。また、年度の途中でのご入園、ご退園も気兼ねなくお申し出いただけます。
認可保育園だから必ず良い保育園かというと、そうではないと思いますし、認可外保育園だから悪い保育園かというと、そうではありません。少子化と言われる世の中でなかなか待機児童問題が解消されない原因は、保育士が働きたいと思う保育園、保護者が預けたいときに預けられる保育園が不足しているからだと感じます。
三神ほーぷ保育園は待機児童問題を解消するべく開園した認可外保育園です。末永く地域の方に愛され必要とされる保育園でい続けられるよう、精進してまいります。
株式会社西村商店
取締役 雪竹 あゆみ